てしごと はじめのいっぽ!

日々の暮らしに手仕事を。

手のはたらき、手のしごと ……子どものためにできること

手の仕事とは、モノを作るばかりではありませんし、料理洗濯掃除はすべて手の仕事ですし、キーボードをたたくのも手の仕事と言えば手の仕事……かな。

今回は、目には見えない手のはたらきのお話です

先日、スポーツ少年少女のためのホームケアの講座に参加してまいりました。

www.kokuchpro.com

野球、サッカー、バスケなどの球技、陸上、柔剣道、水泳だけじゃなく、ダンスやバレエなど、体を使う活動に一生懸命の子どもを家庭でどうケアするかを学ぶ講座でした。

スポーツ障害を予防し、一生使える体に……と願うものの、実際にはもうすでにケガが多発していて……という参加者も多かったです。

お話を全部聞いてみると、「これは、子どもにスポーツを始めさせる前に聞くべき話だったな……」と思いましたが、今からでももちろん遅くはないので、できることから始めたいと思います。

「夜になると痛くなるんです」の理由

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講師は柔道整復師の齋藤光洋先生

講師の齋藤整骨院院長・齋藤先生は、見た目は完全に「東洋医学の人」ですが、若いころはバリバリのスポーツマンだったそうです。だから、夢中になる子どもの気持ちもよく分かる、とのことでした。

参加者の方々のお話を伺っていると、「子供が夢中になりすぎて、明らかに無理をしているんだけど、言っても聞かない」というもの……。加えて、「パパも夢中で……」「コーチ陣が夢中で……」という場合も。

「そうなんですよ、その時は、やめとけって声は聞こえないんですよね~」と先生。「ですよねえ~」と、お母さんたちに笑いが広がります。

また、夜になると痛がる、という方が多数いらっしゃいました。

 「自分の体が無理をしている」って気付けないのは、興奮状態で、全身が緊張状態にあるとき。

痛みがあっても、痛みを感じることができないそうです。
「レギュラーになりたい」「コンクールで勝ちたい」「しんどいけど、この試合は休めない」そんな悲壮感、義務感。逆に、「仲間と一緒で楽しい!」「大好き!」というポジティブな気持ちであっても、興奮状態には変わりありません。

夜になると痛むのは、おうちでホッとして、心が鎮まり、緩むから。

試合中は痛くないのに、練習中は平気だったのに……身体的には実は「すでに平気じゃない」場合も多いとか。

夜寝るころになって、緩んだ時に始めて、痛みや悲しみが、じわじわっと湧いてくるそうです。

寝ている間にも興奮が冷めない、緊張が取れない子もいるそうです。

いずれにしても、夢中の本人は、無理をしていることに気付かない。

痛くないのは、体の悲鳴が聞こえない、ということかもしれません。

無理をしていることに気付かない興奮状態にあるのは、スポーツに夢中の子どもだけではありません。

実は、子育て中のお母さんも、同じ状態にあるそうです。

「子どもを産んで、目の前の赤ちゃんを私が守らなければ!」という精神状態のとき。お母さんは、ついつい無理をしてしまう……つまり、無理が効くのは、自分の疲れに気付いていないから、だとか。

わたし自身を振り返っても、思い当たる節は、いろいろとあります。

あの頃あんなに動けたのは、若さのせいだと思っていたけれど、きっと気が立っていたんだな、と。

「がんばるスイッチ」をオフにしちゃうと、もう全部、ダメになっちゃう気がしていました。

背中に重い荷物、お腹側にスリングにいれた0歳次女、右手に目を離すといなくなる3歳の長男、左手に怖がりの6歳長女。

そんな状況で、さらに雨が降ってきたとき、湿気で、ふと緩んだんでしょうね。疲れと悲しみと痛みが、どっと押し寄せてきて、絶望的な気持ちになったことがあります。

今、手仕事講座に来ているお母さんたちも、「元気だなあ~」と感心するばかりなのですが、若いからかな、と思っていたけれど、もしかしたらスイッチが24時間オンになっているのかもしれませんね。

これからは講座の中でも、アゲアゲではなく、緩む要素を意識的に取り込んでいこうと思います。

目には見えない、偉大なる手のはたらき

さて、子どもが、頭がイタイ、足首がイタイ、お腹がイタイ、と言ったとき。

まずはじめにすることは、 体温計を持ってくることでも、湿布を巻くことでもなく……手を当てること、だそうです。

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お母さんの手がベスト、だそうですが、お母さんのいないご家庭はお父さんでも、おばあちゃんでも、学校や保育園の先生でも、お友達のお母さん・お父さん、近所のおばちゃん・おじちゃんであっても、その子を守っている大人の手がその役割を果たすでしょう。

とにかく、「触れる」こと。それだけで痛みが取れたり、治癒が始まることもあるそうです。

これが、「手当て」です。「看」にも、手が入っていますね。

講座では、さらに効果の出るテクニックや意識の持ち方を教えていただきました。

30秒でも1分でもいい、短い時間×たくさんの回数、正面から向き合って、心静かに、ただただそっと触れる、がポイントだそうです。(文字では伝わりにくいですね)

「ここまで」センサーは、これからの時代には必須です

子どもには、一所懸命、がんばってほしい。

けれど、無理はしないでほしい。

人間は、心も体もそれほど強くないもんです。だから、壊れてしまうまでがんばらないでほしい。

今は、「がんばれ」という時なのか、「帰っておいで」という時なのか……? 親として悩ましい問題です。それは究極には本人にしか分からないし、本人にも分からないのが困ったところ。

でも、日頃からたくさん触れられている子は、内的な感覚が育ち、「身体の声が聞こえる」=「無理ができない」そうです。

それは、お母さんの手が、体の中に残っているから。

この言葉を聞いたときに、戦場に出た愛国心溢れる兵士が、倒れて最期に呼ぶのは「お母さん」だという数々のエピソードを思い、きゅっと胸が詰まりました。

 「ああ、ここで限界だ、やめとこう」と引き返す勇気は、いのちを守ります。

そして、ここでもまた、プロである医者を探す前に「おうち」だな、と、手のはたらきに、感銘を受けました。

人生は長いです。10代で体を壊すなんてもったいない。「ぼくは今ちょっと無理しています」が自覚できる、「ここまで」のセンサーは完備必須です。

自分の心身の限界を知っている子は、思いっきりがんばれる子です。 

抱っこして、おんぶして、添い寝して……周りの大人たちにたくさん触れられる中で、その子の中に、あたたかな手が残る。

子どもの中に、自分を大切にする感覚が育つでしょう。

そして、自分を大切にできる子は、他者のことも大切にできます。無理をしない子は、他者に無理をさせない子です。

「がんばりすぎ」からその子を守れるのは、その子自身です。でも、自分自身を守る感覚を、その子の中に育てることはできそうですね。

世界平和は、おうちから始まるのだと、常々思っています。

 

<お母さんが静かにゆるむ・手仕事の講座@横浜>

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